講話『日本酒の楽しみ方』(1/3)

会の活動報告

講話『日本酒の楽しみ方』
 佐藤 俊一氏(東京津川会/下越酒造株式会社代表取締役社長)
清酒”唎酒ききざけ”試飲会『麒麟』
新潟県出身歌手による新春ビッグ・ショー
 出演:三原綱木(三川会)、舞さくら(海の柏崎会)、蘭燃(十日町会)

日時:令和4年1月12日(水)
会場:ふれあいふるさと館 2Fホール
主催:総務委員会

斯界の権威による内容充実の講話

第38回「卓話の時間」は、新春スペシャル・バージョン。

第一部は、国税庁酒類鑑定官のキャリアを持つ佐藤俊一下越酒造社長の、プロジェクターを駆使した、丁寧で内容の濃い講話『日本酒の楽しみ方』。引き続き、佐藤社長のガイドによる〝唎酒〟清酒試飲会。6種類の新酒をじっくり味わい、気分もほろ酔い気味に。

そんな雰囲気の中で、一転、華やいだ「第二部新春ビッグ・ショー」の幕開け。新潟県出身の三人の歌手――三原綱木(東京津川会)、舞さくら(海の柏崎会)、蘭燃(東京十日町会)による、懐かしの名曲、そして新曲の披露などで、会場は、手拍子も出て、すっかり和やかな雰囲気になっていた。

左:三原綱木 右:舞さくら
三原綱木               舞さくら

蘭燃
蘭燃

卓話の要旨

1.お酒の定義
 お酒とは、「酒税法」において、アルコール分1度以上の飲料を言うとされている。即ちお酒の本体はアルコール(エチルアルコール)です。醤油もアルコール分を1%以上含んでいますが、1%に希釈しても塩分が多く飲料に適さないので、お酒にはなりません。

2.アルコールを発酵するのは →微牲物→主として酵母→酵母は甘党?辛党?
卵型をした微生物・酵母は嫌気状態(酸素のない環境)で、糖分からアルコールを生成(発酵)するので甘党と言えます。酵母は用途により通称、清酒酵母、ワイン酵母、ビール酵母、焼酎酵母、パン酵母等と言われますが、ほぼ同じ仲間です。

一方、甘くない主食となる、米、麦、トウモロコシ等(澱粉が主体)が原料の場合には、何らかの手段で澱粉を糖化し、糖分に分解する必要があります。この糖化と発酵の組み合わせでいろいろなお酒が醸されます。日本酒は麹(こうじ)による糖化と酵母による発酵が醪(もろみ)の状態で同時に営まれるため複雑で、「1麹(麹造り)、2酛(酵母の育成)、3造り(醪)」が日本酒造りで大切な順番を言い当てています。

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(会報誌:2022年03月)