松岡 譲・小説家

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古志郡石坂村(現・長岡市)の真宗大谷派、松岡山本覚寺に父善淵、母ルエの長男として生まれる。名は善譲(後に自ら改名)。明治37 年長岡中学校(現・長岡高等学校)に入学、後に詩人となる堀口大学は5年間同じクラス。明治43年第一高等学校(現・東京大学教養学部の前身)文科に進学。同級には芥川龍之介、菊池寛、久米正雄、成瀬正一らがいる。夏目漱石晩年の門下生のひとりで、「越後の哲学者」と評され、その才能が期待された。漱石の長女筆子と結婚し、一時、夏目家に同居した経験も踏まえながら、生涯にわたって漱石に関する著作を多く残した。代表作は、寺院のあり方を問うた自伝小説「法城を護る人々」。純文学一筋に生き抜いた非文壇作家。

山花水鳥悉く巳を知る
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(会報誌:2022年04月)