葬式の基礎知識(2/3)

会の活動報告

人生の最期を迎える本人・家族のための葬儀のポイント

望月 進 氏 (株式会社博善社 取締役)

二 葬儀全体の流れ

①葬儀の段取り
・ 車関係、礼状、返礼品、料理、遺影写真などの手配。
・ 式場により式場看板、案内看板等手配。
・ 御霊棺(柩)、祭壇、籠入生花などの打合せ。

②僧侶への謝礼(お布施)
 お布施に関しては、明確な価格がないお寺が多いため、依頼の際に僧侶に直接相談して金額を伺う方がよい。ただし、戒名(法名)をどの位の戒名を希望されるかによって、だいぶ違いが出ます。どの宗旨もご先祖、ご家族の位に合わせて付けられることが一般的に行われています。

③お通夜
 仏式の場合、僧侶の読経が始まり、ご遺族、ご親族、参列者の順に焼香が始まります。参列者は焼香後、礼状、返礼品を受け取り、通夜ぶるまいの席へ移動します。
 通夜終了後、ご遺族ご親族はお清めの席へ移動します。通夜ぶるまいは弔問者に対するお礼とお清めの意味で行われ、お酒や料理がふるまわれます。

④葬儀・告別式
 ご焼香には、「立焼香」と「回し焼香」のスタイルがあります。
 焼香の作法は宗派によって多少の違いはありますが、あくまで故人のご冥福を祈る気持ちが大切です。 まず、右手の親指・人差し指・中指の三本でお香をつまみ、手を返して思いを込め額(ひたい)にいただき、香炉(炭)に落とします。
 焼香の回数は、一般的には三回ですが、宗派によって違いがあり、1回の焼香に気持ちを込めれば回数にこだわる必要はないと思われます。

⑤出棺~火葬場へ
 告別式が終わると、お柩(ひつぎ)を移動し、ふたが開けられて最後のお別れとなります。お別れが終了後、ふたが閉じられ遺族の挨拶が行われます。司会より閉式の言葉の後、近親者の男性によりお柩を霊柩車へ乗せ、出棺となります。

⑥火葬~収骨~お清め
 親しかった友人知人は、ご遺族に勧められ、火葬に立ち会う場合もあります。火葬場では、お柩を火葬炉前に安置し、最後のお別れをして、お棺を炉に納めます。
 その後、火葬炉前にて僧侶が読経、焼香を行い、その後に遺族、親族の順に焼香します。火葬終了後、二人一組でお骨を拾い、骨壷に納めます。 火葬場から帰ったら、自宅または式場前にて塩を振ってお清めをします。宗派によってはお清めをしない宗派もあります。

⑦精進落とし(初七日)
 遺骨が戻り、初七日の法要が行われます。最近では葬儀、告別式の後に初七日のお経が含まれて出棺されるケースが多くなっています。
 法要終了後、またはお戻り後、精進落としの宴席を設け、慰労と感謝の気持ちを込め、お酒と料理がふるまわれます。

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(2019年5月 総務委員会)