相馬御風記念館(糸魚川市)

にいがた情報
詠まずにはいられない歌のこころ

 相馬御風(1883~1956)は糸魚川町に生まれた。早稲田大学校歌「都の西北」や「カチューシャの唄」の作詞で知られ、詩人・文芸評論家として活躍。文学の道へ入ったのは11歳の時。地元の俳人や歌人の手ほどきを受け、高田中学校時代の国語教師・下村千別の下で本格的に短歌を学んだ。
 中学卒業後、与謝野鉄幹主宰の「新詩社」入会。大学卒業後は恩師・島村抱月によって再刊された「早稲田文学」の編集に携わるなど、自然主義評論や詩、小説の創作活動に意欲的な10年間を過す。33歳で郷里糸魚川に帰住。良寛研究に着手した。町の有志により短歌結社「木蔭会」が組織されると旺盛に歌作に努めた。御風は「歌は私の最も純真な表現」と述べ、歌は詠まずにはゐられないから詠むものである。と書いた。
 糸魚川歴史民俗資料館《相馬御風記念館》には、多くの資料がのこる。


相馬御風
「大そらを静にしろき雲はゆくしづかにわれも生くべくありけり」
糸魚川歴史民俗資料館《相馬御風記念館》蔵
(会報誌:2021年05月)