蕗谷虹児展【レポート3】

会の活動報告

記念特別講演会
演題「父、蕗谷虹児を語る」
講師:蕗谷龍夫(蕗谷虹児の三男・元蕗谷虹児記念館館長)
日時:2021年2月23日(火・祝日)午後2時~3時半
会場:東京新潟県人会館2Fホール

ギャラリー・トーク的雰囲気で「父の実像」「作品の背景」を語る


 2月23日・天皇誕生日祝日。コロナ禍状況の中ではあったが、多数の熱心な皆さまのご参加を頂き、開催実施。


 会場が、作品の実際に展示されている展覧会場内ということもあり、具体的な作品の丁寧な解説を中心に、肉親ならではの豊富なエピソードも織り込まれて、内容の濃い充実した90分であった。


 講師の蕗谷龍夫氏(1934~)は、三男とあるが、長男・汪児(パリ留学時に日本において出発・早逝)、次男・青瓊(セイヌ パリに生まれ・育つ)実質的な長男として、永く父・虹児氏と生活を共にしてきただけに、氏の語る数々の「エピソード」からは、いかにも、といった虹児の実像がうかがえ、大変興味深いものだった。


 そして最後に「父も、この所縁の上野・旧黒門町の地でこんな展覧会を開いて頂いたことを喜んでいることと思います」と語られたのが印象的だった。


デッサン・龍夫

 「デッサン・龍夫」は、1947・12と記載されているように、虹児の[山北時代]、龍夫氏13歳時のもの。


 龍夫氏は、「東大仏文科出身、NHKデイレクター」という経歴が示すように、虹児のパリ時代の埋もれていた作品の発掘にも尽力されている。