宝山酒造株式会社

にいがた情報

宝山酒造は弥彦山の山麓にあり、新潟駅から越後線で約50分岩室駅下車、車で10分の所にある。明治18年創業で四代目蔵元渡邉誠志氏は「酒造りへの想い」を次のように記している。

「私達は創業以来、心を込めた手造りの日本酒をお客様にお届けするために、規模を大きくすることなく至っております。私たちがお届けする日本酒は、新鮮な日本酒です。今から30年ほど前、私がこの蔵に帰ってきた時の話です。それまで関東で暮らしていたわたしは近くの酒屋で買った日本酒をうまいと思って飲んでいましたので、四代目として蔵を継ぎ、初めて出来立ての新鮮な日本酒を口にした時、「梨のように甘く爽やかな香り」と「純粋で繊細な旨味」に心底驚きました。あの感動は今でも忘れる事ができません。日本酒は四季を通して香りや旨味が変化する生き物です。生きている日本酒には最高の飲みごろがあり、本当の旨さを味わうには鮮度がとても重要なのです。私は「あのときの驚きと感動をあなたにお伝えしたい」「日本酒が持っている本来の魅力をあなたにお伝えしたい」この一心で、どこよりも新鮮な日本酒を酒蔵から直接お届けしています。」

私は6月末に日本橋三越前のブリッジにいがたで宝山酒造の酒を試飲して興味を持ち、7月初旬猛暑の中訪問した。

女将(蔵元夫人)渡邉由紀子さんに蔵を案内して頂いた。同酒造は酒蔵見学に力を入れており、毎日午前9時から11時半、午後1時から4時半女将が案内してくれる。全国から年間一万六千人もの方が来られるとの事です。見学の後は創業以来の広いお座敷で各種の宝山を試飲できる。試飲後は売店で気に入ったお酒を購入していく人が多い。弥彦神社の御神酒も醸造している。

五代目蔵元渡邉桂太さん(30歳)に酒造りのお話を伺った。同氏は酒造会社の後継者が多数入学する名門東京農業大学で醸造を学び高名な小泉武夫先生の授業を受けた。宝山は売店を中心に地元消費がほとんどであり、関東地方でも販路を拡大すべく百貨店等で試飲販売を始めている。前杜氏が高齢の為昨年引退して杜氏となった。いろいろと考えているが今回は新潟県がコシヒカリに次ぐ期待の飯米新種「新之助」を使用し新潟酵母で酒を作った。米袋ラベルとしシリーズを考えている。淡麗辛口と言われる越後酒の中で敢えて甘めとした。コシヒカリを使用した純米吟醸も作ってみた。酒米は新潟産山田錦や越淡麗を使っているが、生産農家を特定し契約栽培で自然農法・無農薬で栽培した米を使いオール新潟産米でなお原料米比率を高めていく事も考えたい。会社としては普通酒を減らす方向にある。

仕込み水は多宝山(霊峰弥彦山山頂と峰続き2㎞の距離)の伏流水を使用している。今は酒蔵が暇な時でしょうと聞いたら、うちは甘酒造りを一年中しているので麹造りで休めませんと笑われた。

「なぜわたしたちの酒蔵を見学する人が後を絶たないのか」

私たちの小さな蔵には年間一万六千人ものお客様が全国からお見えになります。なぜ毎年のように遠いところから時間をかけて来てくださるのか。
私たちは酒蔵を無料公開し、酒造りの様子を見学した後、お話をしながら新鮮な日本酒を試飲していただくからです。イチゴ狩りや山菜採り、栗拾いに行き、農家の方のお話を聞きながら収穫作業を体験することで、普段とはまるで違う感情で味わうことができたという経験はありませんでしたか?酒蔵見学も同じです。実際に見て、日本酒が出来るまでのエピソードや裏話を聞きながら試飲をすることで、日本酒に対する新しい価値観が生まれるのです。特に日本酒好きの方にとっては最高に贅沢なひとときです。

私たちの蔵に来ていただくと
  • 蔵人のみ出入りを許された昔ながらの土蔵にあなたも足を踏み入れる事ができる。
  • 資料館ではなく、実際に酒が仕込まれているナマの現場を見ることができる。
  • 流通前の新鮮な酒を試飲しながら、蔵元と思う存分話ができる。
  • 店頭に並ぶことのない、お馴染みさんだけの幻の酒まで味わうことができる。
  • 蔵元のみぞ知る日本酒の楽しみ方をこっそり教えてもらえる。

あなたにとってこの酒蔵見学が新たな日本酒との出逢いのきっかけになることでしょう!
(2018年10月:鈴木 輝雄)

宝山酒造の主な製品

純米大吟醸 宝山

純米大吟醸 宝山

新潟県産の酒米「越淡麗」だけを使い、じっくり吟味して丁寧に仕込みました。香りは控えめで味わい深く、飲んでも飲んでも飽きがこない不思議なお酒です。大切な方への贈り物に、自信を持ってお勧めします。

大吟醸 宝山

大吟醸 宝山

新潟県産の酒米「越淡麗」を贅沢に磨いて仕込みました。梨のような爽やかな香りと穏やかな旨味、淡雪がスッと融けるような抜群のキレ味。ひと口飲めば「あぁ、美味しいな。」と思わず幸せのため息をもらすでしょう。

コシヒカリ純米吟醸 宝山

コシヒカリ純米吟醸 宝山

「いつもと違ったお酒を飲みたい。」そんな方のために、酒造りには不向きとされる新潟県産コシヒカリを使った仕込みに挑戦しました。何度も失敗を重ねた末にようやく誕生したこの味わいは、「コシヒカリのお酒なんて美味しいの?」という方をとりこにしてしまうほど。

吟醸 宝山

吟醸 宝山

リンゴのような香りでスッキリ飲みやすいお酒です。日本酒を飲み慣れていなくてもこれなら大丈夫。このお酒をきっかけに、日本酒を愛飲されるようになった方が大変多くおられます。

純米 宝山

純米 宝山

添加物を一切使わずに、お米の旨味をじっくり引き出しました。日本のスローフードといわれるこの純米酒は、古くから伝わる日本酒文化そのもの。昔なつかしい味わいをどうぞお楽しみください。

本醸造 宝山

本醸造 宝山

キリッと辛みのきいたサッパリした飲み口のお酒です。飲み口のお酒です。スイスイ入ってしまいますので、飲み過ぎにはくれぐれもご注意ください。

宝山酒造株式会社

新潟市西蒲区石瀬1380
☎:0256-82-2003
HP:https://takarayama-sake.co.jp/

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