小林 古径 画「丘」

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小林 古径(1883~1957)は、明治16年に中頸城郡高田土橋町(現在の上越市大町一丁目)に生まれた。本名、小林 茂。幼少期に両親を亡くした古径は、16歳の時に画家を目指して上京、梶田半古の下で日本画家としての研鑽を積んだ。その後は日本美術院の中心的な人物として活躍し、昭和25年には新潟県人として初の文化勲章受章者となった。この作品は山羊を連れて散歩する女性を描いている。簡潔な画面構成の中で美しい描線と清澄な色彩で描かれており、小品ではあるが古径円熟期の優品である。
(資料提供:小林古径記念美術館)

(会報誌:2020年09月)